その自動販売機は、古びて目立たない駐車場の一角にある。
外からは薄汚い、機械にしか見えないかもしれない。
いや、それ以前に、駐車場の前を歩く人たちも、
それがパンの自動販売機であることすら気づかずに
通り過ぎてゆく。
私はときどき買いに行くが、
購入者に出会ったことはない。
知る人ぞ知る、自動販売機。
自動販売機の設置主は、関西でチェーン展開
をしているパンメーカー。駐車場も、この会社の
もので、工場の横にある。
自動販売機には、工場で作られているパンが入っており、
ボタンを押すとトレーがまわり、
欲しいもののところで止めて、小さな扉を開ける。
パンは普通に店売りしているものと同じだろう。
ただ、蒸しパンのヘタをたくさん入っているのに出合えれば、
それは幸運である。
味はちょっとレトロで、
店焼きしているパン屋のものと比べると
貧弱な感じがするが、値段が3割ほど安いのは
貧乏暮らしにとってはありがたいものである。
写真のものはチーズパンで、100円である。
どれを選んでも100円なのだが、
今は夏なので、クリームパンとか蒸しパンは、
入れない方針かもしれない。
場所はナイショだが、南森町交差点から
数分の場所に、自動販売機はたたずんでいる。
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